Who meets China's Foreign Minister?

China's Growing Diplomatic Presence and Japan's Response

北京五輪の外交的ボイコットなど、日本を含む西側諸国から中国が孤立しているかのような報道を見かけます。では、中国はどんな外交を展開しているのでしょうか?外相会合にスポットライトを当てることで、中国の外交的戦略を解き明かします。

首相や大統領が政府専用機からタラップを降りてくる様子が決まって報じられる「首脳外交」と比べて、外務大臣による閣僚級会合はあまりニュースにはなりません。しかし、共通の利害関係を有する国との連係強化や、国益に資する新たな外交関係への関心(というよりも「野心」)など、国家の外交戦略は、より実務的な外務大臣の動向に現れるのではないか?と考えました。そこで中国の外交部長(日本の外務大臣に相当)および日本の外務大臣が2021年の間に閣僚級会合を行なった相手国のうち、上位の国1をランキング形式で並べてみました。

中国 : 「アジアの盟主」地位確立に向け邁進

Number of Ministerial Meetings by Country with Chinese Foreign Minister in 2021

全体的に、アジアの国々が多く占めているのがわかります。これらの国は、一帯一路構想、アジアインフラ投資銀行(AIIB)、RCEP、上海協力機構など、中国が推進する多国間の枠組みに加盟し、様々な側面で結びつきを深めています。特にパキスタンはインド洋に面する一帯一路構想の重要拠点であると同時に、アフガニスタンのタリバン政権との人脈を持つことから、アフガン政権の樹立に至った2021年はカギとなる存在だったと考えられます。
個々の国を見ていくと、中国と同様の「反米陣営」とも言えるロシアとイランがトップ2を占めています。5位のブルネイはASEANの議長国です。軍事クーデターが勃発したミャンマー問題に対処する上で、ASEANとの連携が必要と考えたのでしょう。エチオピアは他のアフリカ諸国と同様に中国からの投資が活発なほか、WHOのテドロス事務総長の出身国としても注目されています。

日本 : 中国を念頭に置いたグローバルな連携を強化

続いて日本の外務大臣が2021年に会合を行なった相手国の上位を見てみましょう。 Number of Ministerial Meetings by Country with Japanese Foreign Minister in 2021

計15回に及んだアメリカとの会合は、2位以下を大きく引き離しています。直近5年間では、2020年:8回、2019年:15回、2018年:14回、2017年:23回、2017年:13回となっており、1か月に1回以上のペースで会合が行われています。これだけ多くの回数に及んでいる理由は、日米の二カ国関係が強固であることに加え、日米韓、あるいは日米豪印と言った多国間での会合が含まれていることが挙げられます。
さて、ここからは中国のランキングと比較しながら考察してみましょう。まず、中国のランキングに入っていない国を上位から順に並べると、

  • イギリス
  • オーストラリア
  • カナダ
  • インド
  • タイ

となります。このうちイギリス・オーストラリア・カナダは「人権外交」を掲げて中国に対する圧力を強めており、年末にはアメリカと歩調を合わせて北京五輪の外交的ボイコットを発表した顔ぶれでもあります。9月にはイギリスの空母クイーン・エリザベスが横須賀に寄港し、オーストラリアとは長年の協議を終え、年明けの2022年1月に自衛隊との「円滑化協定」を結ぶなど、中国と共通の利害関係を持つ国どうしで軍事面での協力が強化されました。上記に挙げた外相会合のうち1回は「2+2」と呼ばれる外相・防衛相による会合です。
また、インドとの会合は、3回中2回が米英豪印の「クアッド」での会合でした。こちらも同様に中国に対抗する枠組みです。残る1回は日印二カ国の会合で、新型コロナ対策を目的とした約55億円の無償支援が日本側から提案されました。
次は、中国・日本ともにランクインしている国を並べてみます。

  • ロシア (中国9, 日本3)
  • イラン (中国6, 日本3)
  • インドネシア (中国7, 日本9)
  • ブルネイ (中国6, 日本8)
  • アメリカ (中国5, 日本15)
  • 韓国 (中国4, 日本5)

前述したように、インドネシア・ブルネイはASEAN構成国であり、中国・日本双方にとって重要な国と考えられます。

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制作Memo

  • 中露関係と日露関係、中米関係と日米関係の意味合いの違いの解説を入れる。
  • 韓国は経年比較をしてみたい。文在寅政権の親中姿勢が現れているかもしれない。

会合相手国の地理的な拡がりと、回数に着目してみましょう。

中国 : アジアの次はアフリカに触手、西側先進国からは疎外

日本 : 中国外交と比べて見劣り


  1. 上位10カ国を下限として、回数が同じ国(○位タイ)はすべて記載するようにした。

Haruki Kinoshita

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